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身近な食材「海藻」を再発見!長い歴史から環境保護への取り組みまで

2026/05/28

味噌汁のわかめ、おにぎりの海苔、出汁に欠かせない昆布。私たちの食卓に当たり前のように並んでいる海藻ですが、その背景には、長い歴史と先人たちの知恵が詰まっています。近年では、地球規模の気候変動問題に向き合う手段の一つとしても、世界中から注目を集めています。
この記事では、古代から受け継がれてきた海藻文化、料理のおいしさを引き立てる力、そして未来につながる新たな可能性を紹介します。

おにぎりと味噌汁

供物や税から庶民の味へ:海藻が歩んできた歴史

日本における海藻の歴史は非常に古く、米や魚介類と並ぶ伝統食として深く根付いてきました。

租税や献上品としての価値

大和朝廷の時代、海藻は神事に欠かせない神聖な供物でした。また、大宝律令(日本初の本格的な法律)では「租税」の対象だったという記録があります。海藻で税を納めていたという事実は、当時の社会においていかに価値が高かったかを示しています。

奈良時代、昆布は朝廷への献上品となっていました。その後も僧侶の供養料などに用いられ、古くから「ひろめ」や「えびすめ」とも称され、縁起物として大切にされてきました。
わかめも同じく、早い時期から宮中に届けられ、後の時代には職人への給料に充てられていた歴史があります。

物流の発達による全国普及

海藻が庶民の食卓に広がったのは、交通網が整った江戸時代です。昆布、海苔、わかめ、ひじきなどが全国へ流通するようになりました。乾燥させることで軽くなり、長期保存や長距離輸送が可能になるという大きな利点があったのです。松前(北海道)の昆布が敦賀(福井)で加工され、京都へ運ばれたという記録もあり、各地の食文化と結びついていきました。

受け継がれてきた保存・調理の工夫

海藻製品には、原料の特性に合わせて、さまざまな加工方法が開発されてきました。
たとえば、海塩が付いたまま干す「素干し」、稲わらの灰や木灰をまぶす「灰干し」、乾燥前に蒸し煮する「煮干し」、紙すきの技術を応用した「すき干し」、高濃度の塩分で漬ける「塩蔵」などがあります。これらの方法には、保存性を高めるだけでなく、風味をよくするメリットもあります。

「乾燥カットわかめ」の誕生

昭和40年代半ばには、わかめを湯通ししてから塩漬けにする「湯通し塩蔵」が開発されました。これは大量加工が可能で、色合いや食べやすさ、保存性の面でも優れていたため、現在の塩蔵わかめの主流となっています。その後、この製法で作られたものを原料に「乾燥カットわかめ」が誕生し、さらに手軽に味わえるようになりました。

わかめ

料理に奥行きを生む海藻の力:だし、香り、食感の名脇役

こうして古くから親しまれてきた海藻は、現代の食卓でも料理の味わいを豊かにする重要な役割を担っています。単なる副菜や添え物ではなく、和食の味わいを形づくる存在です。
たとえば昆布は、うま味成分のグルタミン酸を豊富に含み、和食のだし文化の土台を築いてきました。味噌汁や煮物、鍋料理のおいしさに深みを加えます。

わかめは、やわらかな口当たりと磯の香りで汁物や酢の物にさわやかさを添え、海苔はおにぎりや巻き寿司だけでなく、刻んで散らすことで料理全体にアクセントを加えます。さらに、ひじき、もずく、めかぶなども、それぞれ異なる歯ごたえや粘りを持ち、和える、煮る、漬けるといった調理法によって個性を発揮します。

乾物として保存しやすく、水戻しや加熱によって食感や風味が変化する点も、海藻の大きな魅力です。日本料理の繊細な味わいは、こうした多彩な働きに支えられてきました。地域ごとに独自の加工や食べ方が育まれてきたのも、日々の食生活に深く根付いているからこそといえるでしょう。

和食のだし

気候変動対策にもつながる「ブルーカーボン」としての未来

現在、海藻は食の枠を超え、環境への貢献が期待されています。そのキーワードが「ブルーカーボン」です。

CO2の吸収源

海藻は生育の過程で光合成を行い、水中の二酸化炭素などを取り込みます。こうした海藻を含む海洋生態系によって吸収・貯留される炭素は「ブルーカーボン」と呼ばれ、気候変動対策の新たな選択肢となっています。

政府の取り組みとSDGs

日本政府も2021年に策定した「みどりの食料システム戦略」において、海藻を活用したCO2固定化を推進しています。環境に優しいサステナブルな食材として、SDGsの「気候変動に具体的な対策を」という目標達成への貢献が注目されています。

海藻

身近な食材「海藻」を再発見:まとめ

古くは税として納められ、江戸時代の物流によって全国へ広まり、現代では環境を守る役割も期待されている海藻。私たちにとって身近な食材でありながら、その一つひとつには歴史や地域文化、そして未来への可能性が重なっています。「歴史を受け継ぐもの」だけでなく、「料理を支える存在」「環境にやさしい資源」として捉えると、いつもの一品にも新たな魅力が見えてくるでしょう。

おすすめ簡単レシピ

海藻とごまは、とても相性のよい食材です。海藻特有のほのかな磯の香りと、ごまの香ばしく深い風味が重なることで、互いの持ち味を引き立て合います。
次に、海藻とごまを使った簡単レシピを紹介します。ぜひ今日の献立に加えてみてください。

新玉ねぎとわかめ
↑ 新玉ねぎとわかめの酢の物
辛味の少ない新玉ねぎとわかめを使い、酢醤油にレモンを足したさわやかな酢の物。アボカドとごまのコクがプラスされ、シンプルながら満足感のある味わいです。

筍とわかめのすまし汁
↑ 筍とわかめのすまし汁
旬の筍を使用した春らしいお吸いものは、どんな料理とも相性がよい一品です。ごまの香ばしさが、だしの優しい味わいを引き立てます。

昆布と山菜の佃煮
↑ 昆布と山菜の佃煮
春の味覚の代表である山菜を昆布のうま味と昔ながらの味つけで炊いた、箸休めにちょうど良い一品です。たっぷりの炒りごまが味わいを深めます。

ごまと塩昆布の納豆ご飯
↑ ごまと塩昆布の納豆ご飯
白いご飯にのせるだけなのに、食欲をそそるレシピです。ごまの豊かな風味が、塩昆布と納豆のうま味をバランスよくまとめます。

出典
海藻製品(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/traditional-foods/bunrui/kaisou-seihin.html)
塩蔵ワカメ(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/traditional-foods/menu/enzou_wakame.html)
湯通しワカメ・コンブの塩漬工程の効率化に関する研究
(https://www.affrc.maff.go.jp/docs/researcher_praise/wakate_commendation/wakate_commendation-9.htm)
を加工して作成

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真誠 編集部

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はじめまして!真誠のブログ編集部です! ごまにまつわるノウハウやオススメの活用法、レシピなどを記事にして紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください!

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