夏野菜たっぷりラタトゥイユ|ごまのトッピングで風味をアレンジ
2025/07/31

旬の夏野菜をたっぷり使った、南フランスの煮込み料理ラタトゥイユ。粉チーズをトッピングしても美味しいですが、旬の夏野菜を存分に味わうなら、やさしい風味のごまがおすすめ。洋風の煮込み料理が、どこかほっとするやさしい味わいに仕上がります。
パンはもちろん、パスタやご飯にもよく合うので、作り置きにもぴったり。暑い日にはキリッと冷やして食べたい一品です。しっかり味が染みた冷たい野菜は、食欲がない時でも食べやすく、旬の恵みをたっぷり味わえます。新感覚のラタトゥイユをぜひお試しください。
ラタトゥイユレシピ
【材料(2人分)】
- 玉ねぎ 1/2個
- なす 1本
- ズッキーニ 1/2本
- 黄パプリカ 1/2個
- にんにく 1/2片
- 角切りトマト缶 1/2缶
- オリーブオイル 適量
- 砂糖 大さじ1
- 塩 適量
- ローリエ 1枚
- すりごま白 適宜(トッピング用)
【作り方】
- 玉ねぎ・なす・ズッキーニ・黄パプリカは約2cm程の大きさに、にんにくはみじん切りにします。
- オリーブオイルを熱したフライパンにズッキーニを入れ、軽く塩をふって箸が通る程度まで中火で炒め、一度フライパンから取り出します。
- 次に同じフライパンでパプリカを炒め、塩を軽くふって、しんなりしたら取り出します。
- 同じフライパンに多めのオリーブオイルを足し、なすを入れます。塩を軽くふり、なすが油を吸ってしんなりするまで炒めます。
- 深めの鍋にオリーブオイル大さじ1とにんにくを入れ弱火で熱します。香りが立ってきたら玉ねぎを加え、塩をふり、甘い香りがしてくるまでじっくりと炒めます。
- 2のズッキーニと3のパプリカを5の鍋に入れ、トマト、ローリエを加え、全体を優しく混ぜ合わせながら8分ほど弱火で煮込みます。最後に4のなすを入れ、さらに2分ほど混ぜ合わせ火を止めます。
- ラタトゥイユを器に盛り、すりごまをトッピングします。冷やす場合は、粗熱をとってから冷蔵庫に入れます。
【ポイント】
- 野菜は個別に炒めるのがコツ
野菜はそれぞれ火の通り方が違うため、ひとつずつ丁寧に炒めることで、煮崩れを防ぎ、彩りや食感を良く仕上げます。 - なすは最後に加えて形を保つ
特に煮崩れしやすいなすは、最後に加えてさっと煮ることで、きれいな形を保ちます。 - 野菜の風味を引き立てるトッピング
強い風味の粉チーズではなく、やさしい香りと香ばしさのあるごまをトッピングすることで、野菜本来の味を引き立てます。 - パスタやパンのせて食べるなら
野菜ブイヨン、またはハーブブイヨンを小さじ1程度加え、味を引き締めるとバランスが良くなります。
アレンジを楽しもう!
このレシピでは、ごまをトッピングすることで、風味をアレンジしてみました。野菜だけのシンプルな料理なので、他にも調味料や材料を加えて、様々なアレンジを楽しめます。
彩り豊かで、食卓に一皿あるだけでパッと華やぐラタトゥイユは、ヘルシーで美味しいだけでなく、実はとても興味深い歴史と文化を持っています。
次に、ラタトゥイユがどのようにして生まれ、世界中の人々に愛されるようになったのかを紹介していきます。
南仏の太陽を食卓に!「ラタトゥイユ」
そもそも、ラタトゥイユってどんな料理?
ラタトゥイユ(Ratatouille)は、フランス南部のプロヴァンス地方を代表する郷土料理です。主な材料は、ズッキーニ、ナス、パプリカ、玉ねぎ、トマトといった夏野菜たち。これらをニンニクやオリーブオイルで炒め、ハーブと一緒にじっくり煮込んで作ります。
ラタトゥイユは、畑で採れた旬の野菜を無駄なく使い切るための、農民たちの知恵から生まれた料理でした。それぞれの家庭に独自の作り方があり、まさに「おふくろの味」として親しまれてきたのです。
ラタトゥイユはいつ日本にやってきた?
日本ではいつ頃から作られ、食べられるようになったのでしょうか。明確な記録はありませんが、その普及の背景には、日本の食文化の変化が大きく関わっています。
ラタトゥイユに欠かせないズッキーニは1970年代後半から1980年代にかけてのイタリア料理ブームを背景に、またカラフルなパプリカはオランダからの生鮮品輸入が解禁された1993年以降に普及しました。
こうして主要な食材が手軽に手に入るようになった時期も、ラタトゥイユはまだ、一部のフランス料理店や、海外の食文化に詳しい料理研究家が紹介する、少し珍しい一品という位置づけでした。
しかし今では、健康志向の高まりや、手軽に作れるおしゃれな料理として、多くの家庭でラタトゥイユが食卓に上るようになりました。
なぜ愛される?ラタトゥイユの4つの魅力
1. 野菜の味を最大限生かす
野菜ごとにしっかり炒めてから煮ることで、それぞれが主役級の味わいになるのがラタトゥイユの特徴。ハーブの香りがアクセントとなり、シンプルながらも飽きのこない美味しさが魅力です。
2. ヘルシーで栄養満点!
使うのは野菜とオリーブオイルが中心なので、とってもヘルシー。ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富で、美と健康を意識する方にもぴったりです。
3. 食卓が華やぐ彩りの美しさ
パプリカの赤、ズッキーニの緑、ナスの紫など、野菜本来のカラフルな色合いが食卓を明るく演出。おもてなし料理にもぴったりです。
4. 温かくても冷たくても美味しい万能選手
できたての温かいラタトゥイユはもちろん、冷蔵庫で冷やし、味をなじませたものも絶品です。暑い夏には冷製の前菜として、寒い冬には温かい煮込み料理として、一年中楽しむことができます。
ラタトゥイユ|楽しみ方のアイデア
- パスタソースとして:茹でたてのパスタに絡めるだけで、本格的な野菜パスタが完成。
- パンのお供に:バゲットやカンパーニュを添えれば、それだけで立派な一食に。
- お肉やお魚の付け合わせに:グリルしたチキンや白身魚のソテーに添えれば、彩りも栄養バランスもアップ。
- 卵料理の具材に:卵との相性は抜群なので、オムレツやキッシュの具にすれば、朝食やブランチにぴったり。
- ごはんと一緒に:カレーのようにごはんにかけたり、リゾットにしたり、野菜のうまみがごはんに染みて美味しい!
- チーズをのせてグラタン風に:耐熱皿に入れてチーズをのせ、オーブントースターで焼けば、子どもも喜ぶ熱々のグラタン風に早変わり。
夏野菜たっぷりラタトゥイユ|ごまのトッピングで風味をアレンジ:まとめ
ラタトゥイユの最大の魅力は、なんといっても野菜そのものの力が主役であること。太陽の恵みを一身に受けたトマトが全体のベースとなり、なす、ズッキーニ、パプリカといった個性豊かな夏野菜たちが、それぞれの甘みと旨みを最大限に引き出します。
さらに、夏野菜は栄養も豊富で、夏バテ防止にも役立つ食材です。
参照記事:夏バテ対策におすすめの食べ物|夏野菜でおいしく栄養チャージ
ラタトゥイユは、温かいままでも、キリッと冷やしても美味しく、食卓を鮮やかに彩ってくれるだけでなく、私たちの心と体に元気を与えてくれます。様々なアレンジを加えて、あなただけの美味しいラタトゥイユを楽しんでみませんか?
※参考文献『ラタトゥイユBOOK』扶桑社、2019年
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うまかあじすりごま白
強火で煎り上げたごまを粗めにすりつぶし、すり鉢ですったような食感を出しました。粒もほどよく残してあるため、食感も楽しめます。丁寧にすりつぶしたごまは甘味があって食べやすく、クセになる一品。 思わず「うまか!」と叫びたくなるおいしさです。
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