大豆で作るヴィーガン餃子|練りごまでコクをプラス!
2025/04/30

「餃子が大好きだけど、健康のためにお肉を控えたい……」そんな時は、肉の代わりに大豆を使ったヴィーガン餃子を作ってみませんか?
コクを出すために練りごまを加えることで、肉を使わなくても満足感を得られる、ヴィーガン餃子のレシピを紹介します。
ヴィーガン餃子レシピ
【材料(約20個分)】
- 蒸し大豆 100g
- 〈A〉干ししいたけ 2枚(戻しておく)
- 〈A〉玉ねぎ 1/2個
- 〈A〉キャベツ 150g
- 〈A〉ニラ 1/4束
- 塩(塩もみ用) 小さじ1/2
- 〈B〉にんにく(みじん切り) 10g
- 〈B〉しょうが(みじん切り) 10g
- 〈B〉ねりごま白 大さじ1
- 〈B〉 しょうゆ 小さじ2
- 〈B〉砂糖 大さじ1
- 片栗粉 大さじ1
- 餃子の皮 20枚
- ごま油 大さじ1
- サラダ油 適量
タレ
- 醤油 小さじ5
- 米酢 小さじ4
- ラー油 小さじ1
【作り方】
- Aの材料を、みじん切りにします。蒸し大豆はフォークなどを使って潰しておきます。
- キャベツに塩を振りかけてよく混ぜます。10分ほど置いて水分が出てきたら、しっかり絞って水気をきり、ニラと合わせます。
- 玉ねぎを焦がさないように炒め、飴色になったら、しいたけと蒸し大豆を加え、軽く炒めます。
- 2と3をボウルに入れ、Bを加えしっかりと混ぜ、片栗粉を加えてさらによく混ぜます。
- 餃子の皮の中央に4の具を置き、周りに水をつけて半月型に包みます。
- フライパンに油をひき、5の餃子を並べて焼きます。
- 軽く焼き色がついたらお湯を加えて蓋をし、中火で3分ほど蒸し焼きにします。お湯の量は餃子の高さの1/3を目安に調整してください。
- 水分がなくなり、パチパチと音がしてきたら、ふたを外して水気を飛ばします。
最後にごま油を入れ、フライパンを軽くゆすって全体に行き渡らせ、餃子の底がカリッとしたら完成です。
【ポイント】
- 蒸し焼きにする際、水ではなく湯(熱湯)を使うことで、フライパンの温度低下を防ぎ、ふっくらとした仕上がりになります。
- 肉の食感がほしい場合は、蒸し大豆の代わりにミンチタイプの大豆ミートを代替できます。
- 厳格なヴィーガンの方は、白砂糖でなく黒糖を使ってください。(白砂糖の製造過程に動物由来のものが使われている場合があるため)
ヴィーガン餃子で肉を使わずにコクを出す秘訣は、蒸し大豆とねりごまを活用すること。
蒸し大豆は、茹でる場合と比べて旨味成分が流出しにくいため、大豆本来の旨味を餡に閉じ込めることができます。さらに、ねりごまを加えることで、ごま特有の風味と濃厚な味わいがプラスされ、満足感のある仕上がりになります。
次に、この大豆の魅力について詳しく紹介していきます。
「大豆」で美味しく健康に
大豆の歴史
大豆は弥生時代初期に中国から朝鮮半島を経て、日本に伝わったとされています。
その後、奈良時代にはみそやしょうゆのもととなる穀醤(こくしょう)として利用され始めました。
この頃には、大豆の加工方法について様々な試行錯誤が重ねられていたと考えられます。
文献上、最も古い大豆の記録は「古事記」の説話にあり、奈良時代の「風土記」には、水田のあぜに大豆を植える様子が記述されています。
※大豆の歴史については、諸説あります。
大豆の種類
大豆には、大きさや色(黄・白・黒・緑など)の違いによって、数多くの種類があります。
■ 用途別の主要な品種
主な用途 | 主な品種 | 特徴 |
豆腐 | フクユタカ、エンレイ、リュウホウ、スズユタカ | タンパク質含有量が高い |
煮豆 | タチナガハ、ミヤギシロメ、トヨムスメ、丹波黒 | 大粒で外観・品質が良い |
みそ | タマホマレ、キタムス | 大中粒 |
大豆の加工食品
豆腐、納豆、きな粉、豆乳といった伝統的な大豆食品は、日本の食文化に深く根付き、私たちの日々の食卓に欠かせない存在です。大豆は味噌や醤油といった日本の伝統的な調味料の主原料であり、これらの調味料は和食の味を奥深く豊かにしてきました。
以下は、大豆の加工食品です。
大豆加工食品 | 作り方 |
豆腐 | もめん豆腐 大豆から熱湯によりタンパク質などの可溶成分を抽出したもの(豆乳)に凝固剤(にがりなど)を加えて凝固させたものを型箱に移し、圧搾、成型。 |
きぬごし豆腐 豆乳と凝固剤を型箱の中で混合し、全体をゼリー状に凝固。 |
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焼き豆腐 もめん豆腐を圧搾、水切りした後、焙焼。 |
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油揚げ もめん豆腐を薄く小さく切って圧搾・水切りし、低温の植物油で揚げたのち、さらに高温の植物油で揚げる。 |
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厚揚げ(生揚げ) もめん豆腐又はきぬごし豆腐を水切りしてから高温の植物油で揚げる。 |
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凍り豆腐 | 豆腐を凍結・熟成、解凍、脱水及び乾燥。 |
ゆば(湯葉) | 豆乳を加熱し、表面にできる膜をすくう。 |
納豆 | 蒸煮大豆に納豆菌を植え付け熟成させる。 |
きな粉 | 大豆を煎って粉にする。 |
みそ | 蒸煮大豆に、こうじ、食塩を混合し発酵・熟成させたペースト状にする。 |
しょうゆ | 蒸煮大豆と小麦等を原料とするこうじに、食塩水を加え発酵・熟成。 |
豆乳類 | 大豆から熱湯によりタンパク質などを抽出。 |
■ 注目の大豆加工食品「大豆ミート」
近年では、健康志向の高まりとともに、代替肉として大豆ミートが注目されており、様々な加工食品が開発され消費が拡大しています。特に、動物性食品を食べないヴィーガンやベジタリアンのたんぱく源として、大豆ミートは重宝されています。
参照記事:ベジタリアンとヴィーガンの違い|食習慣を取り入れるには
大豆の栄養
大豆は「畑の肉」と呼ばれるほど栄養価が高く、5大栄養素(たんぱく質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラル)をバランスよく含んでいます。中でも、体内で生成できない必須アミノ酸を豊富に含む大豆のたんぱく質は、植物性ながらも非常に高品質であることが特徴です。
その他、抗酸化作用を持つ成分の大豆サポニンや、女性ホルモン(エストロゲン)と分子構造が類似していることで注目されている大豆イソフラボンが含まれています。
また、大豆を麹菌で発酵させる過程で生成されるペプチドは、血圧を低下させるなど、さまざまな健康効果が期待できることが、長い間の研究で次々にわかってきました。今では特定保健用食品にも利用されています。
大豆の位置づけ
厚生労働省と農林水産省が公表している「食事バランスガイド」においても、大豆を使った料理は肉や魚、卵料理と同様に「主菜」として位置づけられています。
このように大豆は、国の指針や健康政策の中でも推奨されている、栄養豊富な食材です。
手軽に摂取できる大豆加工食品「きな粉」
きな粉(きなこ、黄粉)は、大豆を焙煎して粉末にしたもの。きな粉は消化吸収がよく、大豆の栄養成分をそのまま摂ることができます。
大豆の美味しさと栄養を手軽に摂取できるきな粉は、和菓子やスイーツに欠かせない存在です。
以下の記事では、きな粉の栄養について詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。
きな粉の栄養成分|良質なたんぱく質が豊富で健康な体作りをサポート
きな粉の食べすぎは体に悪い? | 1日大さじ1~2杯の摂取ならデメリットもなく健康的
「大豆」で美味しく健康に:まとめ
大豆の歴史は古く、日本の食文化を形作る重要な要素として深く根付いてきました。
「畑の肉」と呼ばれるほどの栄養価を誇り、健康志向の高まりとともに注目度も上昇。和食の基本となる調味料から、代替肉としての大豆ミートまで、幅広く活用されています。
さらに、今回紹介したヴィーガン餃子のレシピのように大豆を代替肉として使用するときには、ごま製品を活用することでごま特有の風味と濃厚な味わいがプラスされて満足感のある仕上がりにすることが出来ますよ。
大豆や大豆加工食品を日々の食事に取り入れ、健康維持・増進に活用しましょう。
出典:農林水産省
小泉農学博士の大豆まめ知識 日本人と大豆(https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1606/spe1_04.html)
「発酵」の不思議(https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/2211/spe1_01.html)
大豆に関するQ&A(https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/kome/k_daizu_qa/)
を加工して作成
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