チリコンカンのレシピ|ごまのトッピングで風味豊かに
2025/09/30

ひき肉と豆をスパイスでじっくりと煮込んだ、豊かな風味が食欲をそそる一品、チリコンカン。パンやご飯、トルティーヤチップスなど、何に合わせても美味しくいただけるのも魅力の一つです。
そんな定番のチリコンカンに、日本の食卓に馴染み深い「ごま」を加え、一層風味豊かに仕上げたレシピをご紹介します。香ばしいごまの風味がスパイスと調和し、新たな表情を見せる一皿です。
ごま風味チリコンカンのレシピ
【材料(2人分)】
- 牛ひき肉 150g
- 玉ねぎ 1/2個
- にんにく 1かけ
- しょうが 3g
- オリーブオイル 大さじ1/2
- クミンパウダー 小さじ1/2
- チリパウダー 小さじ1
- ケチャップ 大さじ1
- ウスターソース 大さじ1/2
- レッドキドニービーンズ(水煮) 110g
- ホールトマト缶 200g
- 水 100ml
- ローリエ 1枚
- いりごま白 大さじ1〜2
- 塩、こしょう 適量
【作り方】
- にんにく、しょうが、玉ねぎはみじん切りにする。
- にんにく、しょうがとオリーブオイルを鍋に入れ中火で香りが出るまで炒める。
- しゅわしゅわと気泡が出て香りが立ってきたら、玉ねぎを加えしんなりとするまで炒める。
- 牛ひき肉を加え、ほぐしながら炒める。
- ポロポロになってきたら塩、こしょう、クミンパウダー、チリパウダー、ケチャップ、ウスターソースを加えてなじませながらさらに炒める。
- レッドキドニービーンズとホールトマト、水、ローリエを入れて30分煮込む。
ホールトマトは鍋の中で崩しながら煮込む。 - 塩味を見て塩、こしょうで調整する。
- 器に盛り付け、ごまをトッピングする。
【ポイント】
レッドキドニービーンズの水煮は、パウチタイプや紙パックで販売されています。レッドキドニービーンズは皮が崩れにくいので、さらに煮込むことができるため、チリコンカンに適しています。
風味の調和|ナッツ系の香りとスパイスの相性
チリコンカンの主役となるスパイスの一つにクミンがあります。クミンは独特の土っぽく、少しナッツにも似た温かい香りが特徴です。一方、焙煎されたごまの香ばしさ も、ナッツに近い風味です。
このナッツ系の香りという共通項が、クミンとごまを違和感なく結びつけます。ごまの香ばしさが加わることで、チリコンカンのスパイス風味に奥行きが生まれ、より複雑で豊かな味わいになります。
チリコンカンは名前からメキシコ料理のように思われがちですが、実際にはアメリカ・テキサスで広まった料理。メキシコ料理の影響を受けつつも、独自にアメリカ風にアレンジされ、現在ではテクスメクス料理の代表的な一品として親しまれています。
テクスメクス料理とは、実際どんな料理なのか、また本場メキシコ料理とどう違うのか気になる方も多いのではないでしょうか。そこで次の章では、テクスメクス料理の由来や代表的なメニュー、そしてメキシコ料理との違いについて紹介していきます。
テクスメクス料理とは?メキシコ料理との違い
テクスメクス(Tex-Mex)料理は、アメリカ南部、特にテキサス州で生まれたメキシコ風アメリカ料理を指します。「Tex」はテキサス(Texas)、「Mex」はメキシコ(Mexico)の略です。19世紀中頃、テキサスがメキシコからアメリカに編入されたことをきっかけに、メキシコからの移民が現地の食材やアメリカンスタイルに合わせながら、伝統的なメキシコ料理をアレンジしたのが始まりです。
テクスメクス料理は、メキシコの文化とアメリカの文化が融合したもので、特にアメリカで広く親しまれています。特徴は、クミンなどを効かせた濃厚な味付け、たっぷりのチーズやひき肉が使われるボリューム感。また、刺激的な辛さだけでなく、多くの人が親しみやすい旨味とコクが重視されています。
テクスメクス料理の代表
チリコンカン
ひき肉、豆、トマト、玉ねぎなどを煮込んだスパイシーなシチュー。テキサス州の郷土料理として発展した、テクスメクス料理の代表的な一品です。
ファヒータ
焼いた牛肉や鶏肉とピーマン、玉ねぎを一緒に炒めて、トルティーヤに包んで食べる料理。チーズやソースを加えることもありますが、肉と野菜が主役であることが特徴です。
ナチョス(テクスメクス版)※上写真
トルティーヤチップスにたっぷりの溶けたチーズ、ひき肉、ハラペーニョ、サルサなどを乗せたボリュームの
あるスナック料理です。元々はメキシコの国境の町でアメリカ人客のために考案された料理ですが、具材を豪快に盛り付けるこのスタイルはアメリカで発展しました。
タコス(テクスメクス版)
シェルタイプのトルティーヤにレタス、トマト、チーズ、牛ひき肉をのせるスタイルもあります。このカリカリとしたU字型のシェルは、テクスメクス料理でよく見られるスタイルのひとつです。
メキシコ料理との違い
1. 使用される食材
メキシコ料理 | コーントルティーヤが主流で、唐辛子、パクチー、ライムなど、地元で採れる食材が中心。メキシコでは軽いチーズやクリームを使い、豆は副菜だけでなく主食にもなる。 |
テクスメクス料理 | 小麦粉のトルティーヤもよく使われ、チェダーチーズ、牛肉、クミン、サワークリームなど、アメリカで手に入りやすい食材が多く使われる傾向。チーズやクリームがたっぷり使われることが多い。 |
2. 味付け・調理法
メキシコ料理 | 唐辛子の辛みやスパイスを利用した繊細で多様な味付け。素材の風味を生かし、調理法も地方ごとに極めて多彩。 |
テクスメクス料理 | 濃厚なチーズ、スパイシーな味、アメリカのバーベキュー風のグリル調理などが特徴。 |
3. メニューのコンセプト
メキシコ料理 | その土地ごとの伝統を守った郷土料理が根付いている。日本人は「ヘルシー」と感じることが多い。 |
テクスメクス料理 | アメリカ流の大胆な盛り付けと食べ応え。大容量でこってりした印象で、ビールやコーラと相性抜群。 |
なぜメキシコ料理と混同されやすい?
その大きな理由は、アメリカからテクスメクス料理が日本に伝わり、メキシコ料理のイメージと混同され定着したからです。日本で広く知られるようになったのは、実はメキシコ本国のものではなく、アメリカで大衆向けにアレンジされ、すでに大人気となっていたテクスメクス料理でした。
例えば、多くの人が思い浮かべるU字型のカリカリのタコスや、チーズたっぷりのナチョスなどは、まさにアメリカで広まったテクスメクスの代表的なスタイルです。
このように、私たちにとって親しみやすい味が先にメキシコ料理のイメージとして定着したため、今でも自然と混同されやすい、というわけなのです。
呼び名はさておき、私たちにとっては、どちらも異国情緒あふれる美味しい料理です。こうした料理の背景を知ると、料理を味わう楽しさがさらに広がりますね。
テクスメクス料理とは?メキシコ料理との違い:まとめ
チリコンカンは、手順もシンプルで家庭でも手軽に作れる料理です。
パンやご飯、トルティーヤチップスなど、いろいろな食べ方でアレンジするのもおすすめ。ごまを加えることで、スパイスに香ばしさが加わり、日本ならではの一味違った美味しさが楽しめます。
チリコンカンをはじめとする、テクスメクス料理はアメリカ南部とメキシコの食文化が融合して生まれた、自由度の高い楽しい料理ジャンルです。今回のレシピをきっかけに、身近な食材を使って多彩なテクスメクスの世界に触れてみませんか?
この記事で紹介した商品
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いりゴマ白
厳選した白ごまを香ばしく煎り上げました。
和えもの、焼肉、しゃぶしゃぶのたれ等、あらゆる料理にご利用ください。
また、本品は皮つきごまのため、すりごま、切りごまにしますと消化は良くなります。
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