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みんな大好き韓国料理|食文化を知って、もっと美味しく!

韓国料理というと、辛さが美味しいキムチやスンドゥブチゲ、あるいは焼肉のサムギョプサルなどを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。これらは日本でも人気がある代表的な料理ですが、韓国の食文化は辛い料理や、肉を焼く料理にとどまりません。自然の恵み、宗教や哲学、家庭や地域の暮らしといった背景の中で少しずつ形を変えながら受け継がれてきた、奥行きのある文化です。
この記事では、その背景をたどりながら、韓国料理の魅力をわかりやすくご紹介します。

韓国料理

韓国料理の歴史

韓国料理のルーツを辿ると、その歴史は旧石器時代にまで遡ります。長い年月をかけて、宗教や他国との交流、そして新たな食材の伝来によって、今日の豊かな食文化が形成されてきた変遷を、時代ごとに見ていきましょう。

料理の根幹と主食の変化

旧石器時代、人々は野生植物を採取し、狩猟して食べ物を得ていました。新石器時代には農耕が始まり、焼く、蒸す、煮るといった基本的な調理法が用いられ、発酵などの保存技術もこの頃からあったと考えられています。当初は肉や魚も食べられていましたが、稲作や農耕が広がるにつれて穀類が主食となり、肉や魚は副食として栄養を補う役割を担うようになりました。

仏教の影響と調味料の発達

三国時代になると仏教が広まり、その影響で肉食が敬遠され、穀物と野菜中心の食生活へとシフトします。この時代には、豆麹を発酵させて作る「醤(ジャン)」が登場したといわれています。この調味料の発達はキムチにも影響を与え、従来の塩漬けに加えてしょうゆ漬けやみそ漬けといったバリエーションが生まれました。

宮廷料理の発展と唐辛子の伝来

14世紀末に朝鮮王朝が建国された時代は、儒教が国の教えとなり、冠婚葬祭などの儀礼が重んじられました。食文化はさらに発展し、特に宮廷料理は非常に豪華なものでした。こうした宮廷の味は、貴族や庶民にも伝わっていきました。
唐辛子が伝来すると、キムチの味や見た目に大きな変化をもたらしました。粉唐辛子の使用は嗜好性を高め、また一部で保存性向上の助けにもなりました。唐辛子の利用によって、真っ赤なキムチやコチュジャンなどの調味料が発展したのです。

唐辛子

グローバル化する韓国の食

朝鮮時代の終わりとともに海外文化が流入し、近代では外食産業の発展や食生活の変化により、新しい韓国料理が数多く生まれました。
例えば、甘辛いソースを絡め韓国流にアレンジされたフライドチキンは「チメク文化(チキン+ビール)」を生み出し、国民食といえる存在になりました。鶏肉料理タッカルビにチーズを合わせた「チーズタッカルビ」も若者を中心に人気を集め、現代の定番メニューとなっています。
一方、キムチパスタや韓国風タコスといった韓国料理と他国の料理を組み合わせたフュージョン韓食も登場し、伝統と革新が共存する韓国の食文化は、グローバルな広がりを見せています。

味の決め手「ヤンニョム」

韓国料理の複雑で奥深い味わいは、「ヤンニョム(薬念)」によって生み出されます。

ヤンニョムとは?

ヤンニョムは、薬食同源の思想を背景に、体に良いもの、薬効を意識した調味料や合わせ調味料の総称です。チヂミにつけるタレ、肉の下味、キムチの素など、味付けに使われるものはすべてヤンニョムです。韓国料理は、このヤンニョムの味わいを最大限に活かすように作られています。

ヤンニョム

味を支える定番の調味料

韓国の味を作る基本の調味料は、日常の家庭料理でも出番が多いものばかり。それぞれの特徴を知っておくと、料理の味わい方や使い方がより理解しやすくなります。

  • 粉唐辛子(コチュカル):色と香り、辛さのベース。キムチやチゲの赤さはここから。
  • コチュジャン:甘辛い発酵だれ。ビビンバのたれやトッポッキの味付けに。
  • しょうゆ(カンジャン):下味から仕上げまで万能。チャプチェやプルコギの基本の味に。
  • 味噌(テンジャン):大豆の深いコク。テンジャンチゲなど、煮込みで力を発揮。
  • :後味を引き締める酸味。チヂミのたれや冷麺で爽やかさを演出。
  • にんにく:香りの土台。ナムル、炒め物、スープまで幅広く使用。
  • ごま油:仕上げの香りづけや和え物の主役。ナムル、チャプチェ、チヂミの風味をまとめる。
  • ごま(いりごま/すりごま):香ばしさと食感をプラス。ビビンバやナムルの仕上げ、チヂミのつけだれにも。

ここでよく登場するチャプチェは、タンミョン(韓国春雨)を炒めて野菜や肉と和えた家庭料理の定番です。しょうゆとごま油の香ばしさが調和し、行事や特別な日に食卓を彩る一品として親しまれています。

チャプチェのレシピ紹介:もちもち×プチプチ|食感が楽しいごまチャプチェレシピ

ごまチャプチェ

韓国の食卓を覗いてみよう

次に、韓国の日常の食卓や食文化の特徴について見ていきましょう。

基本の食卓と箸・スプーンの使い分け

韓国の食卓の基本は、主食のご飯、スープ、メイン料理、そして数々のおかず(パンチャン)とキムチが並ぶスタイル。 特徴的なのは箸とスプーンの明確な使い分けです。ご飯や汁物はスプーンで、おかずは箸で食べるのが一般的です。また、日本とは異なり、お椀やお皿を手に持って食べることはマナー違反とされています。

奥深いスープの世界

汁物文化が発達した韓国には、スープにも様々な種類があります。

  • クク:具が少なく汁が多めの一人前ずつのスープで、誕生日に食べるワカメスープが代表例です。
  • 湯(タン):ククと似ていますが、参鶏湯(サムゲタン)のように肉などを長時間煮込んだ濃厚なスープを指すことが多いです。
  • チゲ:汁が少なく具だくさんで、土鍋などで提供されることが多い家庭の味です。
  • チョンゴル:食卓のコンロで煮ながら食べる鍋料理で、宮廷料理がルーツです。

サム文化とミッパンチャン(常備菜)

葉物野菜で食材を包む「サム」という食べ方は庶民の間に広まり、現代の焼肉を野菜で包んで食べるスタイルにも受け継がれています。
また、韓国の家庭の冷蔵庫には、「ミッパンチャン」と呼ばれる常備菜が常に数種類ストックされています。まとめて作っておき、毎食少しずつ食卓に並べるのです。

品数の多さと特別な日の料理

韓定食は朝鮮時代の宮廷料理に由来し、多彩なおかずや汁物を組み合わせて構成されます。
特別な日や来客時には普段より多くの料理が並び、節日には多彩な料理が用意されます。華やかな盛り付けや多様な食材が用いられ、宮廷の美しい食文化を今に伝えています。

多彩な韓国料理

みんな大好き韓国料理|食文化を知ってもっと美味しく!:まとめ

韓国料理の魅力は、ただ辛くて美味しいだけではありません。その一皿一皿には、長く壮大な歴史、健康を気遣う薬食同源の思想、そして家族や客人を想う心が詰まっています。

調理法や食文化の背景を知ることで、いつもの韓国料理が違って見えてくるはずです。
次にサムギョプサルを葉野菜で包むとき、チゲをスプーンですくうとき、そこに息づく長い歴史と文化を感じてみてください。きっと、韓国料理がもっと好きになり、その味わいがより一層、深く豊かなものに感じられることでしょう。


出典
韓国農水産食品流通公社:韓食文化(https://www.atcenter.or.jp/koreanfoodculture)

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真誠 編集部

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